
In 建築 on 3月 25, 2007 : chiguhagu

ロッテルダムにMVRDVの新しい増築の作品がありました。よくありそうなようで、実物で見た事はなかった、という類いの作品という印象。
Didden Village
MVRDVは大量、膨大、過密な環境に対する表象されうる対象としての微差を探求するという、一連のテーマを繰り返している建築家ですが、これもその端的な例でしょう。
MVRDVは日本でも僕が学部生だった頃はめちゃくちゃ人気があって(今は分からないけど)、日比谷に講演会を見にいった事を思い出した。養豚場を縦に積みまくったピッグシティーとかメタデータティーとかのプレゼンテーションをしていたと思うんだけど、その後の質疑応答での学生の彼らに対する理解の浅さに、後日めちゃくちゃいらついてたらしい。
彼らのやりたい事と、一般的な MVRDVの建築に対する理解には恐ろしいギャップがある。例えばこの建築で一番目がいくのは鮮やかなスカイブルーで、古い街並との圧倒的なコンテクストの乖離に皆はSTARCHITECT(スター建築家)性とも言える夢のようなもの、つまり場所のコンテクストを超えた建築家が持つ独自性をみるのだろうが‥‥‥うーん。
例えば、更に2つ建てて良いと施主に言われたとする。この鮮やかなスカイブルーの色を3つとも使うという選択肢と、各々違う色を使うという選択肢が生まれた。そのときに後者を選ぶ建築家だろうと思う。つまり、MVRDVにとって表象レベルでの(地域性を超えた)独自性の獲得ではなくて、大量の(例えば住宅の)微差の表象を誘導することのほうがプライオリティーが高い。地域性を表現するという現代建築家の基本文法をかなぐり捨てる(超越する?)ことに関して、彼らの建築的テーマと世界の現代建築家としてあり方に関する要請が一致するとこがなかなか面白いですね。
そういう意味でこれ、結果的に原理的な建築だなーと。
ち な みに、先日マラパルテ邸いってきました。 でも標識に「プライベート/ジオポンティ財団」とかかいてやがった。鉄格子にトゲトゲしたワイアーがぐるぐる巻かれてて中まで行けませんでした(怒)。建築学生はいつでもどこでも名作は社会のためにオフィスでも住宅でも公開しろという極左的な思想を持ってしまうのです。

でも本当に凄かった。まじ迫力があってビビった。これは名作だと思ってしまいました。きもいけど。ゆるして。

In その他 on 3月 7, 2007 : chiguhagu
飛行機って落ちると壮絶な絵になります。これはインドネシア航空の写真。フランスのニュースはビジュアルがめちゃくちゃ激しくて楽しいです。(そして美しい。)
明らかに日本の標準的な倫理観を超えた美しい写真を撮るよう心がけてます。ださくて辛辣な物と、下の写真のようにかっこいいもの、どちらがいいのでしょうか?


In 建築, 美術 on 3月 2, 2007 : chiguhagu


デッサウのバウハウス(w.グロピウス)に行ってきました。この校舎は初めてボリュームの組み合わせで作られた建築として、建築史に輝かしく刻まれていますが、当の本人はそれと同じくらい上の写真のように、幾何学的なコンポジションが梁や壁の位置を決めていくような空間構成に興味があったように思えます。その空間構成は幾分キュビズム以後特にデ・ステイルなんかの影響を感じます。この校舎が1925年の建築で、シュレーダー邸が1924年に建てられた物だし。ちなみにコルビジェはキュビズムの影響受けまくってて、僕等が言う「モダニズム」はキュビズムが出発点だと、フランク・オー・ゲーリーがいってなかったっけ?
ところで、omaのオランダ大使館もわざわざ予約して見てきました。(先月に)。

これは、与えられた敷地内に自由なボリュームを作るため写真で言う左のメッシュのボリュームで一度囲った上で透明のボリュームを配してます。メッシュのボリュームは設備や住居施設が入り、透明のボリュームには大使館施設が入ります。この構成は、上のグロピウスのバウハウスが実のボリュームのコンポジションを試みたのに対して、虚のボリュームのコンポジションと言ってしまっていいでしょう。
とにかくrem koolhassは 構成に対する興味がかなり有るようで、特にremはロシアン・アバンギャルドからの影響を色濃く持っていると言われてます。
ロシアン・アバンギャルドといえば個人的に俄然タリトンの第三インターナショナル塔ですが、カジミール・マーレビッチのシュプレマティスム(Suprematism, Супрематизм: 絶対主義)の絵画を見ているとタリトン以上に建築的であるように思えます。シュプレマティスムはキュビズムの影響を受けた抽象絵画の芸術運動で(モダニズム絵画は何にしてもキュビズムに端を発しますが、)、特にマーレビッチはジャンルとしての抽象絵画を西欧に先駆けて打ち立てたパイオニア として最高にいけいけな画家なのです。キュビズムを受けて、シュープリスムを打ち出した心情を、知らず知らずにコールハースはなぞっているのかもしれません。直感なのでいい加減ですが‥‥。バウハウスがキュビズム的な構成なのも関係がなくはないかも。


おまけ;omaの内部は50cm単位で 空間のレベルが多様に設定されており、エレベーターは階層という概念から開放されています。実際は11階も無いのですが、11までのボタンが有りました。
